「肉球遺跡」
古墳時代後期のものと思われる須恵器片に猫の足跡が発見された。弥生時代の遺跡からイエネコの橈骨が発見。猫の起原は弥生時代。でも、「古事記」や「万葉集」には猫の姿はないそうなの。
寛平元年(889年)宇多天皇の猫日記
朕閑時、述猫消息曰(ひまをみつけたので、猫について綴る)
「猫は浅黒いものなのに、これだけは墨のように漆黒だ。…」と猫の特徴を書いているのです。
花山天皇は美しい義母(三条の太皇太后宮)に猫を贈っている。
「しきしまの 大和にはあらぬ 唐猫の 君がためにぞ もとめ出たる」という歌を添えて。
2024年の大河ドラマで、話題の花山天皇です。
この本によると、
超一流の歌人で、多才。艶聞も多く、17歳で皇位につき、さる女御に夢中になった。が、懐妊中も寵愛ひとかたならず、まもなく女御は亡くなった。
仏教にも傾倒していたので、世を捨てたい心境になった。「一緒に俗世を離れます」と立候補した臣がいた。なのに、帝がアタマ丸めたとたん「家族に別れを告げてきます」と逃亡。それは、兼家の子・道兼であった。
きゃ〜
天皇に寵愛された猫、猫に転生した姫君、豊臣秀吉の愛猫失踪騒動、江戸時代のメディアをジャックした猫…。源氏物語から戦国大名、滝沢馬琴、夏目漱石まで、猫と日本人の歩みを珠玉のエピソードでたどる。